目的 |
業務ラベルを使用することでコールフローの作成や管理工数を削減することが可能です。 今まで外線番号に対してコールセンター設定が必要でしたが、業務ラベルでは1つの共通したコールセンター設定内に複数の外線番号を設定できるようになります。 また、IVRの経路表示も可能になりお客様の通話経路を特定してエージェントが通話応対が可能になります。 |
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対象プラン |
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用語 |
【業務ラベル】 設定した経路を通過した着信呼に対し、ラベルを付与することによりエージェント向けガイダンスを流したり、ラベル単位での集計が可能になる機能です。 また、「CRM連携」オプションをご利用頂く事で、着信経路を表示する事が可能です。 |
ポイント |
本機能をご利用頂くには、「コールセンタープラン」のご契約が必要です。またソフトフォン上で業務ラベルや着信経路を表示させる為には「CRM連携」オプションのご契約が必要です。 ・OpenCTI、シートビュー、エージェントコントロールでは、業務ラベルの情報を表示できません。 ・BIZTEL バージョン 3.5.0 よりシステム管理者ロール、スーパバイザロールのアカウントで参照、編集が可能です。 ・BIZTEL バージョン 3.4.X までの業務ラベルのマニュアルは「1.業務ラベル(BIZTELバージョン 3.3.20 ~ 3.4.X まで)」を参照ください。 |
目次
1. 業務ラベルとは
1.1 業務ラベルを利用してできること
● 業務ラベルは1つの「コールセンター」設定で、複数の外線番号、業務を個別にレポート集計ができる機能です。
例えば、自社で多くの電話番号を公開している場合や、受託業務で多くの案件(電話番号)がある場合でも、
1つの「コールセンター」管理で登録し、「コールセンター数」を追加せずにご利用頂けます。
※コールセンターの各種設定(ACD、ガイダンス、所属エージェント、着信設定、カレンダー等)が同一の設定が入っていること、もしくは同一に変更しても運用上影響がでないコールセンターに限ります。
※本設定を行うと、受託業務で500番号500業務ある場合に、500業務のレポート取得が可能になります。
● オプションの「CRM連携」をご利用時には、着信経路を表示させることも可能です。
従来のコールセンターのイメージ図
● コールセンター 1つに対し、外線番号 1つを紐付けて着信させる
● それぞれのコールセンターに対して、ガイダンス設定や着信設定を行う必要がある
業務ラベルを利用したコールセンターのイメージ図
● 1つのコールセンターに対して、複数の外線番号から着信させる事が可能。
● 業務ラベルを利用する事で、着信グループやIVRからの転送時にそれぞれでエージェント向けガイダンスの設定が可能。
● コールセンターが1つになりますので、外線番号単位でのエージェントのスキルレベル調整などはできません。
1.2 業務ラベルのリソース化
BIZTELバージョン 3.5.0 で業務ラベルをリソースとして管理することができるようになりました。リソース権限の付与によりスーパバイザロールのアカウントでも参照・編集が可能です。
システム管理者ロールのアカウント:アカウント作成時点で業務ラベルの参照・編集が可能。
スーパバイザロールのアカウント :アカウント作成後にリソース権限の付与後、参照・編集が可能。
リソース権限の詳細は「1.権限(ロールとリソース)の設定」を参照ください。
2. 業務ラベル作成前の準備
業務ラベルを設定する為に必要な準備を紹介します。
2.1 共通ガイダンスの作成
業務ラベルを経由してコールセンターへ着信した場合、エージェント応答時に再生するエージェント向けガイダンスを作成します。
ガイダンスの作成手順は、「1.共通ガイダンスと個別ガイダンス」「1.音声ガイダンスを作成したい」を参照ください。
※音声合成機能はオプション契約が必要です。
2.2 共通着信ルールの作成
業務ラベルにて必要な「コールセンターに転送する」「作成したガイダンスを再生させる」動作は着信ルールにて作成します。
※必要な動作のみ作成ください。
共通着信ルールの作成手順は「2.共通着信ルールと個別着信ルール」を参照ください。
2.3 着信グループの作成
業務ラベルは、着信グループ、コールセンター、IVRへ紐付け可能ですが、コールセンター登録数を消費してしまう為、着信グループへの紐付けを推奨しています。
着信グループの作成手順は「1.着信グループの新規作成」を参照ください。
紐付け先による動作イメージは「4. 動作イメージ」を参照ください。
2.4 コールセンターの作成
最終的に着信させるコールセンターの作成を行います。
コールセンターの作成手順は「1.コールセンターの新規作成」を参照ください。
3. 業務ラベルの設定方法
業務ラベルは、連携対象の電話番号、経由した場合に再生するガイダンスを設定します。
3.1 新規作成
手順1.BIZTEL管理画面より「コールセンター」>「業務ラベル」をクリックします。
手順2.「新規」をクリックします。
手順3.以下を入力し、「保存」をクリックします。
業務ラベル名 |
255文字以内で任意入力です。 ※本項目はリアルタイムモニタやコールセンターレポート、着信通知時に表示されます。 |
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メモ | 500文字以内で任意入力です。 |
窓口発信時の通知番号 |
窓口発信時に相手に通知する電話番号を指定します。 ※本設定は、BIZTELバージョン 3.10.0以降で表示されます。 ※他のコールセンターや業務ラベルで「窓口発信時の通知番号」として設定されている電話番号も選択可能です。 ※通知番号選択オプションを利用して発信した場合、通知番号選択オプションで設定している番号が相手に通知されます。 |
発信時の終話後ステータス |
窓口発信時の終話後のエージェントのステータスを設定します。 何もしない 自動的に後作業にする ※「窓口発信時の通知番号」が選択された場合に本項目が表示されます。 ※「自動的に後作業にする」設定の場合も、以下条件に該当する場合は発信前のステータスを維持します。 ※通知番号選択オプションを利用して発信した場合、本設定は動作しません。 |
発信後ラップアップタイム(秒) |
「発信時の終話後ステータス」が「何もしない」に設定されている場合、窓口発信の通話終了後に次の着信が入らない秒数(0 ~ 300秒)を設定します。 ※ラップアップタイムを設定した場合も、以下の条件に該当する場合は動作しません。 |
終話後ステータスを「自動的に後作業にする」を設定した場合の動作イメージ
発信時の終話後ステータスを「自動的に後作業にする」に設定した場合の動作は以下の通りです。
ラップアップタイムの動作イメージ
窓口発信とは
本設定は、エージェントが発信した通話の「平均処理時間」を集計したいお客様向けの設定です。集計が不要のお客様は、本設定も不要です。
平均処理時間の詳細は「11.エージェントの平均処理時間(AHT)を集計したい」を参照ください。
「窓口」は、「窓口発信時の通知番号」が設定されたコールセンター/業務ラベルを指し、「窓口」を選択して発信する操作を「窓口発信」と呼称します。
窓口発信した通話履歴は窓口情報が紐づき、「コールセンターレポート:発信」や「エージェントレポート:発信」の集計対象となります。
※以下オプション機能を利用して発信した場合、窓口発信の対象外となります。
・「アウトバウンド」オプション
・「コールバックAPI」オプション
・「通知番号選択」オプション
手順4.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
業務ラベルの登録上限
・業務ラベルの登録上限は、20件となります。
※上限を追加したい場合は、弊社窓口までお問い合わせください。
・現在の登録件数は一覧画面に表示されます。
表示内容:現在の表示件数( 全体登録件数 / 最大登録件数 )
3.2 連携対象番号の設定
業務ラベルを連携する番号を設定します。外線番号・内線番号のいずれか1つを連携対象として設定ください。
※内線番号での設定をお勧めしていますが、外線番号も含め複数の電話番号の設定も可能です。
外線番号で連携する場合のイメージ図
下図のようにIVR等を介さず複数番号からコールセンターへ着信させる場合等に外線番号で連携します。
※内線番号での連携でも問題ありません。
外線番号での設定手順
手順1.作成した業務ラベルにて、「対象電話番号」をクリックします。
手順2.「編集」をクリックします。
手順3.連携する外線番号の行にチェックを入れ、「保存」をクリックします。
手順4.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
内線番号で連携する場合のイメージ図
下図のようにIVRを介して外線番号の紐づきがないコールセンターを経由する場合などは、内線番号で連携します。
内線番号での設定手順
手順1.作成した業務ラベルにて、「対象内線番号」をクリックします。
手順2.「編集」をクリックします。
手順3.連携する内線番号の行にチェックを入れ、「保存」をクリックします。
手順4.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
3.3 ガイダンスの設定
業務ラベルを経由して着信させた場合に再生する「エージェント向けガイダンス」を設定します。
手順1.作成した業務ラベルにて、「ガイダンス」をクリックします。
手順2.「編集」をクリックします。
手順3.エージェント向けガイダンスを選択し、「保存」をクリックします。
※既存の設定を利用する場合は、「コールセンターのガイダンス設定に従う」のままにします。
※ガイダンスを分ける場合は、「2.1 共通着信ルールの作成」にて作成したガイダンスを選択します。
手順4.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
4. 業務ラベルの動作について
業務ラベルの動作について、以下のケースで動作を紹介します。
フロー例①
着信・応答時の動作
着信時、従来と変わらず着信致します。
応答時、エージェント向けガイダンスが着信先によって変更します。
CRM連携オプションを利用している場合
「CRM連携オプション」をご契約中の場合、着信通知内に業務ラベル名を表示可能です。
また、着信経路を表示することも可能です。
※「業務名:業務ラベル名」の表示形式となります。
フロー例②
着信・応答時の動作
最終着信先のコールセンター「7301」で受けた場合でも、「最後に経由した業務ラベル」に設定されている「エージェント向けガイダンス」が再生されます。
CRM連携オプションを利用している場合
コールセンター「7101」「7102」「7201」「7301」のいずれかで着信に応答した場合でも着信通知上には、最後に経由した業務ラベル名が表示されます。
※下図はコールセンター「7201」で着信を受けた場合の着信通知です。
BIZTELバージョン、ソフトフォンバージョンの組み合わせによる業務ラベル名の表示差分について
BIZTELバージョン、ソフトフォンバージョンの組み合わせによって、業務ラベルの表示内容が異なりますのでお客様ご利用バージョンに沿ったパターンにてご利用ください。
正常にご利用頂く為には、ソフトフォンを最新版にバージョンアップの上、ご利用ください。
● パターン①:BIZTELサーバ バージョン 3.5.20 まで / ソフトフォン バージョン 3.6.X 以降をご利用の場合
業務ラベルの新規作成時:新規作成した内容で業務ラベル名が表示されます。
業務ラベルの更新時 :更新後の業務ラベル名が表示されます。
作成済みの業務ラベル :作成済みの内容で業務ラベルが表示されます。
● パターン②:BIZTELサーバ バージョン 3.6.0 以降 / ソフトフォン バージョン 3.5.X までをご利用の場合
業務ラベルの新規作成時:業務ラベル名が表示されません。
業務ラベルの更新時 :業務ラベル名が表示されません。
作成済みの業務ラベル :業務ラベル名が表示されません。
パターン②で正常に業務ラベル名を表示する為には、ソフトフォンのバージョンアップが必要です。
● パターン③:BIZTELサーバ バージョン 3.6.0 以降 / ソフトフォン バージョン 3.6.X 以降をご利用の場合
業務ラベルの新規作成時:「取得できませんでした」と表示されます。
業務ラベルの更新時 :更新前の業務ラベル名が表示されます。
作成済みの業務ラベル :作成済みの内容で業務ラベルが表示されます。
パターン③で業務ラベル利用時、業務ラベルを新規作成もしくは更新した場合、ソフトフォンの再起動が必要です。
例)パターン③にて、「取得できませんでした」と表示される場合
5. 履歴・レポートについて
業務ラベル利用時は、以下の機能に情報が反映されます。
リアルタイムモニタ
リアルタイムモニタ上からエージェントが通話中の業務ラベル、待ち呼を確認する事が可能です。
※スーパバイザロールのアカウントでリアルタイムモニタを参照する場合、参照対象の「コールセンター」と「業務ラベル」のリソース権限を付与してください。コールセンターの権限を付与しない場合、待ち呼・通話中の情報が参照できませんのでご注意ください。
● 待ち呼の表示例
業務ラベルにリソース権限を付与した場合、業務ラベル名が表示されます。
業務ラベルにリソース権限を付与していない場合、空欄となります。
● 通話中の表示表示例
業務ラベルにリソース権限を付与した場合、業務ラベル名が表示されます。
業務ラベルにリソース権限を付与していない場合、「他業務」と表示されます。
業務ラベルに関するリアルタイムモニタの見方は以下を参照ください。
業務ラベル履歴
業務ラベル履歴では、業務ラベル単位で通話履歴を確認することが可能です。
※スーパバイザロールのアカウントで参照する場合、業務ラベルのリソース権限の付与が必要です。
詳細は「業務ラベル履歴」を参照ください。
コールセンター履歴
コールセンター履歴では、コールセンター単位で通話履歴を確認することが可能です。
通話に業務ラベルが紐づいている場合、業務ラベル名の確認が可能です。
業務ラベル名が正しく表示されない場合は、リソース権限の付与が必要です。
詳細は「2.コールセンター履歴」を参照ください。
エージェント活動履歴
通話した履歴に業務ラベルが紐づいている場合、エージェント活動履歴からエージェントのステータス遷移などが確認可能です。
業務ラベル名が正しく表示されない場合は、リソース権限の付与が必要です。
確認手順は「5.エージェント活動履歴」を参照ください。
コールセンターレポート
コールセンターレポートでは、業務ラベル単位での集計が可能です。
BIZTELバージョン 3.5.0 以降、スーパバイザロールのアカウントで参照する場合、業務ラベルのリソース権限の付与が必要です。
確認手順は以下を参照ください。
エージェントレポート
業務ラベル毎の各エージェントの受電数等はエージェントレポートより参照可能です。
BIZTELバージョン 3.5.0 以降、スーパバイザロールのアカウントで参照する場合、業務ラベルのリソース権限の付与が必要です。
確認手順は以下を参照ください。
6. IVRのダイヤル設定への紐づけについて
BIZTELバージョン 3.7.0 以降、IVRの以下項目に業務ラベルを設定することが可能です。
・IVRのガイダンス設定
・API連携IVR(ダイヤル入力、音声認識、入力なし)のAPIレスポンス設定
・API連携IVR(チャットボット連携)のチャット転送先設定(APIレスポンス設定)
各IVRの設定にて業務ラベルを紐づけた場合のみ、業務ラベル側の関連先タブから設定の紐づきの確認が可能です。
※関連先タブはBIZTELバージョン 3.7.0 以降で表示されます。
業務ラベルの設定内、対象電話番号及び対象内線電話番号の項目にチェックは付きませんのでご注意ください。
7. 注意事項、その他
● 最終着信先が着信グループの場合、エージェント向けガイダンスは再生されません。
※経路情報を表示する設定としている場合は、経路情報が表示されます。
● 同時通話数制限にて、転送した場合、転送前の経路に業務ラベルの情報は転送先にも表示されます。
● CRM連携オプションをご契約のお客様はソフトフォンの「設定」>「CTI設定」>「基本設定」から、CTI連携する電話番号をチェックしてください。
※「3.2 対象電話番号の設定」にて設定した電話番号のチェックが必要です。
※システム設定内の「コールセンター着信番号表示」を設定している場合、コールセンターの内線番号にチェックが必要です。
● 業務ラベルに紐づいた着信を転送した場合、転送先に「エージェント向けガイダンス」は再生されません。
例)「エージェントA」から「エージェントB」に転送した場合
・転送先の内線番号に業務ラベルが設定されている場合は、業務ラベルが表示されますが、着信経路は着信中の箇所のみとなります。
※保留転送、*転送ともに同様の動作です。
例)「エージェントA」から着信グループ:5505 へ転送した場合
● 着信経路上に業務ラベルを設定していない経路が存在している場合、最後に経由した業務ラベルに設定されているエージェント向けガイダンスが再生されます。
イメージ図
コールセンター(内線番号 7200)に着信した場合、業務ラベル 1 に設定されたエージェント向けガイダンスが再生されます。