目的 |
複数人で同時に通話ができる「電話会議室」オプションの設定や概要の理解を目的としたマニュアルです。 ※ウェブ会議と異なり、通話を用いた機能となります。 |
---|---|
対象プラン | |
用語 |
【電話会議室】 |
ポイント |
・本機能をご利用いただくには、BIZTELバージョン 3.9.0 以降で「コールセンタープラン」および「電話会議室」のオプション契約が必要です。 |
目次
1.電話会議室について
1.1 電話会議室とは
電話会議室は、電話会議室内の複数人で同時に通話ができる機能です。
BIZTEL外の外線番号から利用する場合は、エージェント操作による手動転送またはBIZTEL管理画面上の自動転送設定により電話会議室に参加することで利用可能です。
なお、会議室の利用状況や参加者の情報は管理画面やワークスペースから確認できます。
※ワークスペースの「電話会議室」タブ
以下、利用例を紹介します。
利用例①:保留転送で電話会議室へ参加させる
利用想定
● コールセンター宛てに、複数の担当者・取引先と同時に通話を行いたい旨の依頼が発生する。
● 受電したエージェントで空き電話会議室を確保し、必要な参加者を電話会議室へ招集する運用を行いたい。
運用例
項番 | 内容 |
---|---|
①参加者がコールセンターへ発信 |
参加者がコールセンターへ発信し、複数人との同時通話(電話会議室への参加)を依頼します。 |
②エージェントが通話を電話会議室へ保留転送 |
ワークスペース上で空き電話会議室を確認のうえ、通話を電話会議室へ保留転送します。 |
③エージェントが参加者へ発信 | 電話会議室に招集するため、必要な参加者へ発信し要件を伝えます。 |
④エージェントが通話を電話会議室へ保留転送 |
②の電話会議室へ保留転送します。 ※参加者人数分、③~④を繰り返します。 |
利用例②:自動転送で電話会議室へ参加させる
利用想定
● 業務提携している複数の取引先と定期的に情報共有の場を設けたいが、Web会議システムが利用できない業務提携先がいるため、複数人で同時に通話を行いたい。
● 業務提携先に日時と電話番号を事前に通知し、エージェントの保留転送を介さずに電話会議室へ自動で参加させたい。
運用例
項番 | 内容 |
---|---|
①参加者が外線へ発信 |
参加者が事前に通知された外線番号へ発信します。 ※本利用例では、外線番号を着信グループに紐づけている想定です。 |
②着信設定で電話会議室へ自動転送 |
外線番号が紐づく着信グループに0秒で電話会議室へ転送する設定を行うことで、参加者を電話会議室へ自動で参加させることが可能です。 着信設定の詳細は「1.着信設定」を参照ください。 |
③参加者(BIZTELユーザ)が電話会議室の内線へ発信 | BIZTELユーザは電話会議室の内線へ発信することで、そのまま電話会議室へ参加可能です。 |
注意事項
● BIZTEL上で電話会議室の予約管理機能はありません。参加者との日時調整や電話会議室の管理はお客様にて行っていただく必要があります。
● 利用例②のように外線から会議室に直接参加する設定も可能ですが、PIN番号などによる認証機能がないため、予期せぬタイミングで第三者が参加してしまう可能性があります。利用例①をお勧めします。外線からの参加に関しては、リスクを把握したうえでご利用ください。
1.1 電話会議室を利用するための前提条件
電話会議室を利用するための前提条件は以下の通りとなります。
● 電話会議室にダイヤルイン番号を設定することはできません。BIZTEL外の外線番号から電話会議室へ参加させたい場合、BIZTEL管理画面で以下のいずれかの設定、運用が必要になります。
①コールセンター等に着信した通話を電話会議室へ手動で転送する
②コールセンター等に着信した通話を転送設定により電話会議室へ自動で転送する
③IVRのダイヤル設定で転送先に電話会議室の内線を設定し、プッシュ操作で電話会議室へ転送する
● BIZTEL管理画面「コールセンター」>「業務ラベル」の「対象内線番号」タブに、電話会議室で設定した内線番号は表示されません。
● 電話会議室で設定した内線番号は、ソフトフォンの通知番号リストの表示対象外です。
● 電話会議室の作成上限、電話会議室の参加人数上限はBIZTEL管理画面の「システム設定」>「ライセンス設定」の「電話会議室の作成上限(件)」および「電話会議室の参加人数上限(人)」を確認ください。
1.2 電話会議室を利用するための権限
電話会議室の設定に関する編集や表示の権限は、以下の通りロール単位で定められています。
(リソースごとの設定を行うことはできません。)
管理画面上の設定に関する権限
BIZTEL管理画面の「オプション」>「電話会議室」が利用可能な範囲は以下の通りとなります。
システム管理者 | スーパバイザ | ユーザ | |
---|---|---|---|
参照 | ○ | ○ | × |
編集 | ○ | ○ |
× |
削除 | ○ | × |
× |
新規 | ○ | × |
× |
システム管理者
電話会議室の設定に関する全ての操作が可能です。
スーパバイザ
システム管理者が作成した電話会議室の参照・編集が可能です。電話会議室の新規作成・削除はできません。
ユーザ
管理画面上の「電話会議室」のメニューが非表示となり、電話会議室の設定に関する編集や参照はできません。
ワークスペース上の表示に関する権限
ワークスペース上では、各種リソース設定に関係なく電話会議室が表示されます。
ワークスペースでの表示の詳細は「3.ワークスペースで電話会議室を表示する」を参照ください。
2.電話会議室の設定方法
電話会議室の設定方法と機能を紹介します。
2.1 電話会議室を作成する
手順1.BIZTEL管理画面より「オプション」>「電話会議室」をクリックします。
手順2.「新規」をクリックします。
手順3.必要事項を入力し、「保存」をクリックします。
電話会議室名 | 60文字以内で電話会議室の名称を設定します。 |
---|---|
内線番号 |
電話会議室に割り当てる4桁の内線番号(5000 ~ 5999)を設定します。 ※作成後の番号変更・重複登録はできません。 |
メモ |
500字以内でご自由に入力ください。 ● ワークスペースの表示例 ワークスペースの表示に関する詳細は「3.ワークスペースで電話会議室を表示する」を参照ください。 |
手順4.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
作成内容が反映されていれば作成完了です。
2.2 接続状況を確認する
作成した電話会議室の「接続状況」で、電話会議室に参加している内線/外線番号を一覧表示することが可能です。
手順1.作成した電話会議室の「接続状況」をクリックします。
電話会議室に参加している内線/外線番号が一覧表示されます。
内線/外線番号 |
電話会議室に参加している内線番号・外線番号を表示します。BIZTELに登録されている電話端末は 内線番号、BIZTEL外の参加者は外線番号が表示されます。 ※接続状況を表示しているアカウントが権限を持たない電話端末の内線番号も一覧に表示されます。 ※非通知からの着信は「非通知」と表示されます。 |
|
---|---|---|
接続日時 |
電話会議室に参加したタイミングの日時を表示します。 |
|
切断(※) |
対象の電話会議室に参加している全ての通話を切断します。 ※切断ボタンの表示条件 |
切断ボタンの動作について
接続状況タブの「切断」ボタンをクリックすると、以下ダイアログが表示されます。
ダイアログ内の「OK」をクリックすると、対象の電話会議室に参加している全ての通話が切断されます。
電話会議室に参加している特定の通話のみ切断、または転送したい場合は、BIZTEL管理画面の「履歴・状況」>「チャネル使用状況」より操作が必要となります。詳細は「2.チャネル使用状況」を参照ください。
※「チャネル使用状況」はシステム管理者のみ参照可能です。
3.ワークスペースで電話会議室を表示する
「2.1 電話会議室を作成する」で作成した電話会議室は、ワークスペース上で確認可能です。
エージェントが電話会議室の空き状況や参加者を確認したい場合は本機能をご利用ください。
ワークスペースの詳細は「1.ワークスペースについて」を参照ください。
3.1 ワークスペースで電話会議室を表示する
ワークスペースで電話会議室を表示する方法を紹介します。
手順1.BIZTEL管理画面へログインし、ワークスペース画面を表示します。
手順2.左側に表示される「電話会議室」アイコンをクリックします。
電話会議室の一覧が表示されます。
※電話会議室が1件も作成されていない場合、「登録がありません」と表示されます。
3.2 電話会議室タブの見方
①電話会議室タブ |
「電話会議室」アイコンをクリックすることで表示されます。 | |
---|---|---|
②利用ステータス |
電話会議室の利用状況を表示します。 ● 満員
● 利用中 ● 空き ※状況はリアルタイムに反映します。 |
|
③参加人数 |
電話会議室に参加している人数を「参加人数/参加人数上限」の形式で表示します。 ※参加人数の増減はリアルタイムに反映します。 |
|
④内線番号 |
電話会議室の内線番号を表示します。 ※内線番号をクリックすることで、ワークスペースの通話UIに内線番号が入力されます。参加者の着信を電話会議室へ保留転送する際にご活用いただけます。 |
|
⑤電話会議室名 |
電話会議室の名称を表示します。 ※電話会議室の名称が変更された場合は、リアルタイムに反映します。 |
|
⑥利用開始日時 |
電話会議室の利用開始日時を「mm/dd hh:mm」の形式で表示します。 ※電話会議室を開始したタイミングでリアルタイムに反映します。 |
|
⑦経過時間 |
電話会議室の利用経過時間を「mm:ss」の形式で表示します。 ※経過時間はリアルタイムに反映します。 |
|
⑧参加者情報 |
電話会議室に参加している内線番号・外線番号を表示します。 ※リアルタイムに参加者情報を反映します。 |
|
⑨メモ |
BIZTEL管理画面の「オプション」>「電話会議室」で会議室に設定した「メモ」の内容を表示します。 ※メモの内容が変更された場合はリアルタイムに反映します。 |
注意事項
● 電話会議室が登録・削除された場合はリアルタイムに反映されます。
● 電話会議室の表示順は作成順となり、変更できません。
4.電話会議室の動作仕様
電話会議室に参加してから通話を切断するまでの具体的な動作仕様について紹介します。
4.1 電話会議室に参加する
電話会議室の内線番号に発信し、電話会議室と通話が成立することで参加とみなされます。
待機音について
電話会議室の参加人数が1名の場合は参加者へ待機音を流し、2人目が参加したタイミングで待機音を停止し、参加者同士で通話が可能になります。
※待機音は固定となり変更できません。
ビープ音について
電話会議室に新しく参加した場合や、参加者が退出した場合、ビープ音で通知します。
※ビープ音は固定となり変更できません。
注意事項
● 電話会議室の参加人数が上限に達した場合、電話会議室に参加できずビジー(話中音)となります。
4.2 電話会議室で通話する
電話会議室は着信すると自動で応答し、通話状態となります。
なお、IVRやコールセンターのガイダンス再生中は電話会議室へ転送操作はできません。
既存機能を電話会議室で利用した場合の動作が以下の通りです。
機能名 | 電話会議室に対する動作 |
---|---|
保留 |
電話会議室の参加者(ソフトフォン)が保留をしても、参加者全員に保留音は流れません。 ※参加者が利用している電話機の仕様によっては保留音が全員に流れる場合があります。 |
保留転送 |
通常の通話を電話会議室へ保留転送することが可能です。 保留転送の詳細は「1.ソフトフォンの通話操作」を参照ください。 |
*転送 |
通常の通話を電話会議室へ*転送することが可能です。 *転送の詳細は「1.ソフトフォンの通話操作」を参照ください。 |
#転送 |
通常の通話を電話会議室へ#転送することが可能です。 #転送の詳細は「1.ソフトフォンの通話操作」を参照ください。 |
三者通話 |
電話会議室に参加中でも、三者通話は可能です。 三者通話の詳細は「1.ソフトフォンの通話操作」を参照ください。 |
手上げ |
電話会議室に参加中でも、手上げは可能です。 手上げ機能の詳細は「1. 手上げ機能」を参照ください。 |
DTMF |
電話会議室に参加中はDTMFは機能しません。 |
ささやき |
電話会議室に参加中の電話端末に対してささやきが可能です。 ささやき機能の詳細は「1.モニタリング・ささやきを行う」を参照ください。 |
継続ささやき |
電話会議室に参加中の電話端末に対して継続ささやきが可能です。 継続ささやき機能の詳細は「1.モニタリング・ささやきを行う」を参照ください。 |
モニタリング |
電話会議室に参加中の電話端末に対してモニタリングが可能です。 モニタリング機能の詳細は「1.モニタリング・ささやきを行う」を参照ください。 |
継続モニタリング |
電話会議室に参加中の電話端末に対して継続モニタリングが可能です。 継続モニタリング機能の詳細は「1.モニタリング・ささやきを行う」を参照ください。 |
コールバック発信 |
2ndコール先に電話会議室の内線番号が指定可能です。 コールバック発信機能の詳細は「1.コールバック発信」を参照ください。 |
音声認識連携 |
電話会議室の通話も音声テキスト化が可能です。 音声認識連携(AmiVoice API)について 電話会議室における複数人通話は、1:nの会話となります。(nが電話会議室の音声) 音声認識連携(AmiVoice API)の詳細は「1.音声認識連携(AmiVoice API)」を参照ください。 音声認識連携(Omnis)について 電話会議室に転送した通話は、参加者の音声がオペレータ側の音声として認識されます。 テキストの出力に関する詳細や仕様は丸紅情報システムズ社へお問い合わせください。 |
通話分析 |
コールセンターに着信し、電話会議室へ転送した通話も通話分析結果及び集計の対象となります。 ※n人の音声が1チャネルとしてオペレータ側の音声となることで、該当エージェントの分析結果の正確性が保たれませんのでご留意ください。 |
内線連携 |
内線連携先の電話会議室へ参加することは可能です。 |
4.3 電話会議室を退出する
電話会議室は、以下いずれかの動作で退出とみなします。
● 電話会議室の参加者が通話を切断することで、切断した参加者のみ電話会議室から退出します。
● BIZTEL管理画面の「オプション」>「電話会議室」の「接続状況」タブから選択した電話会議室に参加中の通話を全て切断することで、選択した電話会議室の参加者全員の退出が可能です。
操作の詳細は「2.2 接続状況を確認する」を参照ください。
● BIZTEL管理画面の「履歴・状況」>「チャネル使用状況」から電話会議室のいずれかの参加者の通話を切断することで、切断した参加者のみ退出が可能です。
操作の詳細は「2.チャネル使用状況」を参照ください。
5.電話会議室の通話履歴について
電話会議室と接続した通話は、通話ごとに履歴が作成され、参加者全員の音声が録音されます。
電話会議室の参加者が1名の間は、待機音と参加者の発話内容が録音されます。
以下、接続パターンごとの通話履歴の残り方について紹介します。
パターン①
BIZTELユーザが電話会議室の内線番号に発信し、自ら参加した場合を例に紹介します。
利用想定
①エージェントAが電話会議室(内線5100)に発信し参加します。
②エージェントBが電話会議室(内線5100)に発信し参加します。
③エージェントAとBで通話後、エージェントAが通話を切断し、電話会議室から退出します。
④エージェントBが通話を切断し、電話会議室から退出します。
録音範囲
発着信履歴
各エージェントが電話会議室に発信した履歴が1件ずつ残ります。
パターン②
コールセンターに着信した通話をエージェントが電話会議室に保留転送し、その後エージェントが参加者を電話会議室に招集する場合を例に紹介します。
利用想定
①参加者Aがコールセンター(外線03XXXXXXXX)に発信し、エージェントBが応答します。
②エージェントBが保留転送で参加者Aを電話会議室(内線5100)に参加させます。
③エージェントBが参加者C(070XXXXXXXX)に発信し、通話します。
④エージェントBが保留転送で参加者Cを電話会議室(内線5100)に参加させます。
⑤参加者AとCで通話後、参加者Aが通話を切断し、電話会議室から退出します。
⑥参加者Cが通話を切断し、電話会議室から退出します。
録音範囲
※クリックして拡大表示が可能です。
発着信履歴
以下の通り、合計4件の履歴が残ります。
● 参加者Aがコールセンターへ発信した履歴(録音①)
● エージェントBが参加者Aの通話を保留転送するため、電話会議室へ発信した履歴(録音②)
● エージェントBが参加者Cへ発信した履歴(録音③)
●エージェントBが参加者Cの通話を保留転送するため、電話会議室へ発信した履歴(録音④)
コールセンター履歴
以下の通り、合計2件の履歴が残ります。 ※「全ての通話終了イベント」で検索した場合です。
● 参加者Aがコールセンターへ発信した履歴(録音①)
● エージェントBが参加者Cへ発信した履歴(録音②)
エージェントBが保留転送のため電話会議室へ発信した履歴は、内線通話となるためコールセンター履歴には残りません。
パターン③
0秒転送を利用して、参加者が自ら電話会議室に参加する場合を例に紹介します。
利用想定
①参加者Aは着信グループ(外線03XXXXXXXX)に発信し、電話会議室に参加します。
②参加者Bは着信グループ(外線03XXXXXXXX)に発信し、電話会議室に参加します。
③参加者AとBで通話後、参加者Aが通話を切断し、電話会議室から退出します。
④参加者Bが通話を切断し、電話会議室から退出します。
※着信グループに0秒で電話会議室へ転送する設定を行っている前提です。
録音範囲
※クリックして拡大表示が可能です。
発着信履歴
各参加者が着信グループに発信した履歴が1件ずつ残ります。
注意事項
● 転送時の発信履歴について、通常の録音範囲は「転送元と転送先の通話」のみとなりますが、電話会議室に転送した場合は、「転送元と転送先の通話+転送完了後から通話切断」まで含みます。
※詳細は「5.電話会議室の通話履歴について」の「パターン②」を参照ください。
● 電話会議室の通話録音はBIZTEL管理画面の「システム設定」>「システム設定」>「発着信設定」の「全通話録音」で制御されます。
● 電話会議室の内線番号に発信した履歴は、発着信履歴の「最終着信番号」の項目は空欄となります。