目的 |
本マニュアルでは、BIZTELで利用可能なカレンダー設定に対しての基礎理解と関連する設定について紹介します。 |
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カレンダー リソース(電話端末・着信グループ・IVR・コールセンター)に対してカレンダー形式で、営業日と休業日に時間帯別のルールを適用することで、営業時間外や休憩時間中の動作設定が行えます。 |
ポイント | お客様の営業時間に沿った動作設定が可能です。 |
目次
1. カレンダーとは
BIZTELのカレンダーは各リソース(電話端末・着信グループ・IVR・コールセンター)に対して標準で備わっていますが、「何時~何時にガイダンスを再生する」「何時~何時の間は転送する」といった設定は別途必要になります。
カレンダールールを作成して一括適用するか、曜日、指定日単位で設定が可能です。
カレンダーの設定がされていない場合、基本的には"24時間着信する状態"となります。
尚、カレンダーに設定可能な動作としては以下となります。
- ビジー音(話中音)を再生して切断する
- 指定のガイダンスを再生して切断する
- 指定のガイダンスを再生して、ボイスメール(留守番電話)を吹き込んでもらう
- 指定のガイダンスを再生して、任意の電話番号に転送する
- 任意の電話番号に転送する
- 折り返しが必要な電話としてBIZTEL上で件数を管理する
2. カレンダー作成に関わる設定
本項目では、カレンダー作成に関わる各設定について説明します。
2.1 カレンダー作成に関わる設定
BIZTELのカレンダーに関わる設定は以下となります。各項目の説明は後述しています。
- 祝日
- 共通ガイダンス
- 共通着信ルール
- 共通時間帯ルール
- 共通カレンダールール
- 個別ガイダンス(※)
- 個別着信ルール(※)
- 個別時間帯ルール(※)
※「個別ガイダンス」「個別着信ルール」「個別時間帯ルール」は必須で登録が必要な内容ではありません。詳細は「」を参照ください。
2.2 祝日について
BIZTELでは、指定日を祝日として登録する手動登録と、国民の祝日を一括でBIZTEL上に取り込む自動登録が可能です。
また、BIZTELでは、国民の祝日を毎年7月頃にリリースしているバージョンにて翌年の祝日データを"取り込み可能"になるため、自動登録する場合は、毎年7月頃にリリースされる新バージョンを基準としてバージョンアップをご検討ください。
例)2025年の祝日を取り込み可能になるバージョンは、2024年夏にリリースされるバージョン。
実際のリリースバージョンの場合、3.10.0 にて 2025年の祝日が取り込み可能になります。
尚、BIZTELサーバをバージョンアップしただけでは、カレンダーに祝日情報が反映されないため、バージョンアップ後に"祝日の取り込み操作"が必要となりますのでご注意ください。
2.3 共通メニューについて
共通ルールを設定することで、複数の窓口(着信グループやコールセンター等)に対して、設定内容が同じカレンダールールを導入することが可能です。
そのため窓口の営業時間と営業時間外の動作が同じ窓口に対して一括でカレンダー登録するための設定となります。
共通カレンダーを登録するための設定は以下の4つで構成されています。
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共通ガイダンス
共通ガイダンスは、指定した時間に再生するためのガイダンスを登録するメニューです。
ガイダンスの登録のみを行うメニューとなるため、ガイダンスを再生するための動作設定は、「共通着信ルール」にて定義します。
※ガイダンス再生を設定しない場合は、設定不要となります。
※共通ガイダンスの登録方法は「1.共通ガイダンスと個別ガイダンス」を参照ください。
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共通着信ルール
共通着信ルールは、共通ガイダンスで登録したガイダンスを再生するための動作設定や、転送先の設定など、動作を定義するメニューとなります。
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共通時間帯ルール
共通時間帯ルールは、どの時間にどの動作を実行するかを定義するメニューです。
曜日や祝日によって動作が異なる場合、それぞれに適用するためのルールを必要数作成します。
※共通時間帯ルールでは、着信させない時間帯のルールを定義します。受電する時間が 09:00 ~ 17:00 である場合、着信させない 00:00 ~ 09:00 と 17:00 ~ 24:00 の動作を定義してください。
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共通カレンダールール
各曜日、祝日に対して、どの共通時間帯ルールを適用するかを定義します。
1か月間のスケジュールを一括登録することで、適用先のコールセンター等の年間のカレンダーの設定が可能です。
※共通カレンダールールの作成方法は「3.共通カレンダールールと個別カレンダールール」を参照ください。
● イメージ図
作成した共通カレンダールールは、着信グループやコールセンター等、複数の窓口に対して適用することで営業時間の設定が完了します。
2.4 個別メニューについて
共通メニューは、複数の窓口に対して同じ動作内容を設定可能ですが、個別メニューによる設定は特定の窓口でのみ利用可能な設定となります。
そのため、該当の窓口に対して権限を持たないアカウントからは参照できない。といった閲覧制限が可能です。
個別設定を登録するための設定は以下の3つで構成されています。
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個別ガイダンス
共通ガイダンスと同様に指定した時間に再生するためのガイダンスを登録するメニューです。
ガイダンスの登録のみを行うメニューとなるため、ガイダンスを再生するための動作設定は「個別着信ルール」にて定義します。
※共通ガイダンスとは異なり、登録した窓口でのみ利用可能なガイダンスです。
※個別ガイダンスの作成方法は「1.共通ガイダンスと個別ガイダンス」を参照ください。 -
個別着信ルール
個別着信ルールは、個別ガイダンスで登録したガイダンスを再生するための動作設定や、転送先の設定など、動作を定義するメニューとなります。
※共通着信ルールとは異なり、登録した窓口でのみ利用可能な着信ルールです。
※個別着信ルールの作成方法は「2.共通着信ルールと個別着信ルール」を参照ください。
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個別時間帯ルール
個別時間帯ルールは、どの時間にどの動作を実行するかを定義するメニューです。
曜日や祝日によって動作が異なる場合、それぞれに適用するためのルールを必要数作成します。
※共通時間帯ルールと同様に着信させない時間帯のルールを定義します。受電する時間が 09:00 ~ 17:00 である場合、着信させない 00:00 ~ 09:00 と 17:00 ~ 24:00 の動作を定義してください。
※個別時間帯ルールの作成方法は「2.共通時間帯ルールと個別時間帯ルール」を参照ください。
3. カレンダーの動作範囲について
カレンダーは適用したリリース(電話端末、着信グループ、IVR、コールセンター)でそれぞれ独立して動作します。
そのため、お客様の着信経路上で必要な箇所に対して設定を実施ください。
● 電話端末にカレンダーを適用する場合
電話端末自体にカレンダー設定をする場合、コールセンターや着信グループ宛の着信に対しては機能しません。電話端末自体に直通番号となるダイヤルイン番号が設定されている場合や、内線通話に対して有効です。
● 着信グループ、コールセンターにカレンダーを適用する場合
着信グループやコールセンターにカレンダー適用する場合、受電する大元になる着信グループ、コールセンターに対してカレンダーを設定します。
電話端末にカレンダーを設定した場合は、上記「 電話端末にカレンダーを適用する場合」のようにカレンダーが機能しないためご注意ください。
● IVRにカレンダーを適用する場合
IVRを利用してコールセンターや着信グループで受電している場合、基本的に受電する大元になっているIVRに対してカレンダーを設定します。
※IVRの分岐先となるコールセンター等でカレンダー設定をする場合、IVRではダイヤル操作ができたのにその先に繋がらないといった動作となります。特定のダイヤルのみ営業時間を変更しているなどの場合を除き、設定箇所にはご注意ください。
4. カレンダーの設定メニュー
カレンダー設定は各リソース(電話端末、着信グループ、IVR、コールセンター)の設定画面内で登録を行います。各リソースの設定箇所はそれぞれ以下となりますので、お客様が設定したい箇所のカレンダーを操作ください。
● 電話端末について
電話端末 > 電話端末 > 特定の内線番号をクリック > カレンダータブから設定を行います。
● 着信グループの設定箇所
グループ > 着信グループ > 特定の内線番号をクリック > カレンダータブから設定を行います。
● IVRの設定箇所
コールセンター > IVR > 特定の内線番号をクリック > カレンダータブから設定を行います。
● コールセンターの設定箇所
コールセンター > コールセンター > 特定の内線番号をクリック > カレンダータブから設定を行います。
5.カレンダーの設定方法
5.1 共通カレンダールールを適用する
共通カレンダールールを適用する場合、各窓口のカレンダータブから「共通カレンダールール」の項目からプルダウンで任意の設定を適用します。
共通カレンダールールを適用した場合、共通カレンダールールで定義したルールがそれぞれの曜日、祝日すべてに反映されます。
5.2 曜日、祝日単位で設定を適用する
本設定は、基本的に個別時間帯ルールを適用する場合に利用します。
曜日、祝日単位で設定する場合、曜日のプルダウンから任意の設定を適用します。
それぞれの設定を適用すると、各曜日、祝日は選択した動作内容が反映されます。
※曜日単位、祝日単位でで設定している箇所には★印が付与されます。
5.3 日付単位で設定した場合
本設定は、台風などに備えて急遽窓口を一時的に閉鎖したい、特定日を時短営業としたいなど、何らかの理由で1日単位で設定を変更する場合に利用ください。
日付単位で設定する場合、該当の日付のプルダウンから任意の設定を適用します。
日付単位で設定した場合、共通カレンダールール、曜日単位、祝日単位の設定よりも優先して動作します。
※日付単位で設定している箇所には★印が付与されます。
5.4 各設定の優先順位まとめ
カレンダー設定の優先順位は以下となります。
設定方法による優先順位
共通カレンダールール、曜日・祝日単位の設定、日付単位の設定の優先順位は以下のようになります。
優先順位1 |
日付単位の設定 |
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優先順位2 |
祝日の設定 |
優先順位3 |
曜日単位の設定 |
優先順位4 | 共通カレンダールールの設定 |
上記の優先順位に従いカレンダー設定は動作するため、カレンダーを設定する場合は、設定が想定通りの内容になっていることをご確認ください。
実画面例
● 優先順位1:日付単位の設定
2025年5月6日の祝日に日付単位で「創立記念日」という設定をした場合、火曜日の設定「休業日①」、祝日の設定「24時間転送」より優先して、日付単位の動作が設定されます。
● 優先順位2:祝日の設定
祝日の設定を「24時間転送」という設定をした場合、日曜日の設定「営業日①」より優先して、祝日設定の動作が設定されます。
● 優先順位3:曜日単位の設定
日曜日の設定を「休業日②」とした場合、共通カレンダールールで設定した内容より優先して動作が設定されます。
● 優先順位4:共通カレンダールールの設定
コールセンター等の窓口に対して、共通カレンダールールを適用した標準設定の状態です。
5.5 補足
● 共通カレンダールールを適用する場合、設定を空欄の状態にすることができません。
そのため、急遽24時間受電する必要がある場合、共通時間帯ルール(または個別時間帯ルール)で以下のように時間帯ルールを登録しない設定の作成が必要です。
時間帯ルールの作成後、カレンダーの該当日へ設定を反映させることで、24時間受電可能な状態となります。
● 祝日の設定を空欄の状態で利用する場合、登録されている曜日の設定が反映されます。
6.関連マニュアル
ゴールデンウィークや年末年始などの長期休業時の設定方法を紹介したマニュアルがございます。
詳細は「1.長期休業日の設定を行いたい」を参照ください。