目的 |
通話評価フィルタは、通話の分析結果を任意の条件でフィルタリングし、スーパーバイザーが問題の呼を特定し、音声確認を実施するための機能となります。 |
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対象プラン |
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用語 |
【音声認識サービス】 通話音声データをソフトウェアが解析してテキスト化するサービスです。 |
ポイント |
本機能をご利用頂くには、BIZTELバージョン 3.6.0 以降で「コールセンタープラン」および「音声認識連携」「通話分析」のオプション契約が必要です。 本サービスをご利用する場合、別途お客様でAmiVoice APIのご契約が必要です。 システム管理者、スーパバイザのロールで、参照・編集ができます。 |
目次
1. 通話分析とは
通話分析とは、オペレータの「話し方」に特化したAIによる分析機能となります。
通話内容を複数の指標で数値化することにより、属人的だった応対品質をシステムで簡単に評価することができるため、以下の効果が期待できます。
通話評価工数の短縮
SVが通話を評価する工数を短縮することが可能です。
評価基準の均一化
各指標の定量評価が可能となり、評価基準の均一化に繋げることが可能です。
教育・セルフコーチングの推進
スコア内容により改善ポイントを明確化し、オペレータの教育やセルフコーチングの推進が可能となります。
BIZTELでは通話分析をコールセンター履歴内の詳細画面>通話分析結果に表示しています。
通話分析結果の詳細は「2.コールセンター履歴」を参照ください。
● 注意事項
※通話分析結果はトーク割合やラリー回数など通話の性質を数値で表示しているため、オペレータと通話相手の会話の内容までは把握できません。評価の際は、録音を聞いての判断が前提となります。
※通話分析はエージェントがサインインした状態かつ、音声認識連携の連携対象タブにて指定した外線番号の通話が対象となります。
音声認識連携の詳細は「1.音声認識連携(AmiVoice API)」を参照ください。
※通話評価フィルタの集計対象は、通話分析の対象かつ、コールセンター情報が紐づいた履歴となります。
2. 通話評価フィルタとは
通話評価フィルタとは、通話の分析結果を任意の条件でフィルタリングし、グラフや一覧で表示する機能となります。
SVがオペレータを評価するための通話を以下の流れで選出することが可能です。
● 通話評価フィルタ利用の流れ
①評価対象とする「期間」で分析結果を絞り込む
②項目ごとの値や平均値を比較し、気になる点や突出したデータが無いか等を視覚で確認する
③一覧表示で、各指標について詳細な数値を確認する
④気になる指標でソートや絞り込みを行い、評価対象とする「コールセンター」を選択する
⑤手順②~④と同様に、評価対象とする「アカウント」「参照日」を順に絞り込むことで、評価対象とする通話履歴の録音内容を確認する
通話の評価結果を、通話履歴にタグ付けして管理するといったことも可能です。
タグの詳細については「1.タグ」を参照ください。
3. 通話評価フィルタの表示手順
通話評価フィルタの表示手順を紹介します。
手順1.BIZTEL管理画面より、「通話分析」>「通話評価フィルタ」をクリックします。
手順2.検索画面が表示されますので、任意の検索対象を入力し、「フィルタ」をクリックします。
検索結果が表示されます。
4. 通話評価フィルタの見方
各項目ごとに通話評価フィルタの見方を紹介します。
4.1 検索条件
表示する分析結果の期間、コールセンター、アカウント、参照日を指定します。
※各項目の詳細
期間 |
カレンダーアイコンを選択し、集計対象期間を指定します。 ※初期値は「開始日:ログインした日から30日前」「終了日:通話評価フィルタ画面を開いた日」となります。 |
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コールセンター名 |
集計対象とするコールセンターを指定します。 ※表示対象はログインアカウントが所有するコールセンターのリソース権限に依存します。権限内の任意のコールセンターのみ表示するといったことはできません。 |
アカウント |
集計対象とするアカウントを指定します。 ※期間、コールセンター名を指定している場合に表示されます。 |
参照日 |
通話分析結果を参照したい日を指定します。 ※期間、コールセンター名、アカウントを指定している場合に表示されます。 |
リセット |
設定中の検索条件をクリアします。 ※表示している検索結果はクリアされません。 |
フィルタ |
検索条件に応じた通話分析結果を集計し表示します。 |
4.2 ダッシュボード
検索条件に応じて集計された分析結果をグラフ表示します。
パンくずリストについて
検索条件で絞り込んだ検索ルートを表示します。
各項目をクリックすると、クリックした階層の検索結果がグラフに反映されます。
※クリック前の階層に戻ることができないため、再度表示させたい場合は選択し直す必要があります。
グラフについて
検索条件にて集計された8項目の分析結果をグラフで表示します。
なお、検索条件によるグラフ表現の違いについては「5. 検索条件による表現の違い」を参照ください。
※各グラフの詳細
通話数 |
検索条件に一致する通話数を表示します。 ※コールセンター履歴の「切断」「アウトバウンド切断」イベントかつ通話分析が正常処理されたものがカウントされます。 |
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通話時間(平均) |
検索条件に一致する平均通話時間(保留時間を含む)を表示します。 ※平均通話時間はコールセンター履歴より算出されます。 |
トーク割合(平均) |
検索条件に一致するエージェントの平均トーク割合を表示します ※小数点第3位以下は切り捨てとなります。 トーク割合における応対品質 評価例) ● トーク割合が多い ● トーク割合が少ない |
ラリー回数(平均) |
検索条件に一致する平均ラリー回数を表示します。ラリー回数とは話者が切り替わった回数を指します。 ※小数点第3位以下は切り捨てとなります。 ラリー回数のカウント例) ● カウント回数0回 ● カウント回数1回 ● カウント回数3回 |
トークスピード(平均) |
検索条件に一致するエージェントの平均トークスピードを表示します。 「かな(カナ)」「っ(促音)」「ん(撥音)」「ー(長母音ののばす部分)」は1文字とカウントします。 ※「ゃ・ゅ・ょ・ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ」は対象外となります。 トークスピードにおける応対品質 評価例) ● トークスピードが遅い ● トークスピードが速い |
トークスピード差(平均) |
エージェントと通話相手とのトークスピードの平均差分を表示します。 ※BIZTELバージョン 3.7.X までは小数点以下は切り捨て、BIZTELバージョン 3.8.0 以降は小数第3位以降を切り捨て、小数第2位まで表示します。 トークスピード(差分)における応対品質 評価例) ● トークスピード(差分)が大きい ● トークスピード(差分)が小さい |
かぶり回数(平均) |
エージェントと通話相手のトークが設定秒数以上かぶった平均回数を表示します。 ※BIZTELバージョン 3.7.X まではトークのかぶりが1秒以上存在した回数を集計します。 かぶり回数における応対品質 評価例) ● かぶり回数が多い ● かぶり回数が少ない |
沈黙回数(平均) |
エージェントと通話相手が設定秒数以上沈黙した平均回数を表示します。 ※BIZTELバージョン 3.6.20 未満はトークしない時間が5秒以上存在した回数、BIZTELバージョン 3.7.Xまではトークしない時間が3秒以上存在した回数を集計します。 沈黙回数における応対品質 評価例) ● 沈黙回数が多い ● 沈黙回数が少ない |
グラフの機能性
棒グラフにカーソルを合わせると、集計内容を表示します。
右上の「?」アイコンにカーソルを合わせるとグラフのヘルプ文言を表示します。
点線にカーソルを合わせると、検索条件による平均値の内容を表示します。
各平均値の詳細は「5. 検索条件による表現の違い」を参照ください。
棒グラフをクリックすると、選択された棒グラフの対象と同じ棒グラフ、フィルタ結果一覧が色付きます。
4.3 一覧表示
検索条件にて集計された分析結果を一覧表示します。
一覧表示の機能性
対象行をクリックすることで、検索条件を追加してグラフ表示します。
検索条件に期間、コールセンター、アカウント、参照日の全てが指定されている場合、対象行をクリックすると通話履歴の詳細を表示します。
表示される内容の詳細は「2.コールセンター履歴」を参照ください。
4.4 転送時の注意事項
通話分析は音声サービス履歴連携の中で処理されるため、転送時の動作は音声認識連携に準じます。
転送時の音声サービス履歴連携の動作については「1.音声認識連携(AmiVoice API)」を参照ください。
手動転送の場合
内線転送
通話中に内線に保留転送を行った場合、転送元エージェントの分析対象が転送元エージェントの通話+転送先エージェントの通話となり、転送元エージェントの分析結果が正しく表示されませんのでご注意ください。
外線転送
通話中に外線に保留転送を行った場合も、転送元エージェントの分析対象が転送元エージェントの通話+転送先エージェントの通話となり、分析結果が正しく表示されません。
また、転送先エージェントの通話は話者が反転し、通話相手の分析結果(トークスピード、ラリー回数等)がエージェントの分析結果として記録される可能性があり、こちらも正しく分析結果が表示されませんのでご注意ください。
転送設定の場合
着信設定で外線転送
コールセンターの着信設定にて外線転送する設定をしている場合、通話分析の対象外です。
着信設定で他コールセンターへ内線転送する設定をしている場合、転送先のコールセンター履歴が通話分析の対象となります。
※最初に着信した番号が音声認識連携の連携対象番号だった場合、転送先のコールセンターが通話分析の対象外でも分析結果が表示されます。
5. 検索条件による表現の違い
検索条件による、グラフや一覧表示の表現の違いについて紹介します。
期間のみ指定した場合
コールセンター単位で比較が可能なため、どのコールセンターを早期改善しなければならないか判断ができます。
● グラフ表示
「期間」で検索された分析結果をコールセンター毎にグラフ表示し、対象となるすべてのコールセンターの平均値を青い線で示します。
※通話数が0のコールセンターは平均線の集計対象外です。
※管理画面にログインしているアカウントがリソース権限を所持していないコールセンターは表示されず、平均線の集計対象外です。
● 一覧表示
「期間」で検索された分析結果をコールセンター毎に一覧表示します。
期間、コールセンターを指定した場合
エージェント単位で比較することにより、問題のあるエージェントの早期発見が可能となります。
● グラフ表示
「期間」「コールセンター」で検索された分析結果をアカウント毎にグラフ表示し、検索対象として指定したコールセンターの平均値を黄色の線で示します。
※通話数が0のアカウントは平均線の集計対象外です。
※該当コールセンターに現在所属しているアカウントが表示対象となります。履歴が存在していても、該当コールセンターに現在所属していないアカウントは表示されません。
※平均線が重なった場合、優先順位は「全てのコールセンターの平均値 < 指定したコールセンターの平均値」となります。
● 一覧表示
「期間」「コールセンター」で検索された分析結果をアカウント毎に一覧表示します。
期間、コールセンター、アカウントを指定した場合
日単位で比較することにより、通話品質にバラつきが無いか確認できます。
● グラフ表示
「期間」「コールセンター」「アカウント」で検索された分析結果を日付毎にグラフ表示し、検索対象として指定したアカウントの平均値を緑色の線で示します。
※通話数が0の日付は平均線の集計対象外です。
※平均線が重なった場合、優先順位は「全てのコールセンターの平均値 < 指定したコールセンターの平均値 < 指定したアカウントの平均値」となります。
● 一覧表示
「期間」「コールセンター」「アカウント」で検索された分析結果を日付毎に一覧表示します。
期間、コールセンター、アカウント、参照日を指定した場合
通話履歴単位で比較することにより、確認すべき音声の目安をつけることが可能となります。
● グラフ表示
「期間」「コールセンター」「アカウント」で検索された分析結果を通話履歴毎にグラフ表示し、検索対象として指定した参照日の平均値をピンク色の線で示します。
各通話履歴は、着信通話はコールセンター履歴の「初期ガイダンス開始」(初期ガイダンスを設定していない場合は「キュー」)、発信通話は「アウトバウンド」イベントの時刻で表示されます。
※平均線が重なった場合、優先順位は「全てのコールセンターの平均値 < 指定したコールセンターの平均値 < 指定したアカウントの平均値< 指定した参照日の平均値」となります。
● 一覧表示
「期間」「コールセンター」「アカウント」「参照日」で検索された分析結果を通話履歴毎に一覧表示します。
6. CSVダウンロード
通話評価フィルタの集計結果をCSVデータでダウンロードする事が可能です。
画面上部に表示されている「CSVダウンロード」をクリックしてください。
ダウンロードが完了した事をご確認ください。
※CSVデータは、BIZTELの画面上に表示されている内容が反映されます。
7. 定期処理と蓄積データについて
定期処理までに通話が終了したデータを1時間単位で蓄積し、フィルタ結果に表示します。
定期処理までに分析が完了しなかった通話は、フィルタ結果に表示されるまで最大60分程度のタイムラグが発生する場合があります。
8. 注意事項
● 内線通話、アウトバウンドオプションによる自動発信通話は通話分析の対象外です。
● 録音ファイルが存在しない場合や通話分析が処理中の場合、通話分析結果は表示されません。
● 通話分析結果は履歴保持期間を超過すると削除されますのでご注意ください。なお、録音ファイルを削除すると音声テキストデータは削除されますが、既に取得された通話分析結果は削除されません。
● 音声認識連携対象の外線番号がコールセンターのダイヤルイン番号に設定されていない場合も、発信時はコールセンター履歴に通話分析結果が表示されます。(通話評価フィルタ結果には表示されません。)
● 通話分析は、音声認識連携の「文章作成サポート」の設定内容に関わらず、録音された音声データのまま分析します。
● AmiVoice API上で発生しているエラーについては、BIZTELで検知しておりませんのでご注意ください。
●AmiVoice APIの料金については株式会社アドバンスト・メディアへお問い合わせください。