目的 |
API連携IVRの1つである音声認識の設定を用いてIVRで音声の入力を行い、音声データを元にIVRの転送先を振り分ける事が可能です。 |
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対象プラン |
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用語 |
【音声認識API】 音声認識サービス側で用意している外部接続用のAPIとなります。 WebAPIの一種となります。 ※詳細はご契約なさられた音声認識サービスへご確認ください。 【WebAPI】 インターネットを経由した標準的なWeb技術を利用した各サービス(BIZTELでは外部CRM)と連携するためのCRM側のインターフェースとなります。 各CRMごとにWebAPIで用いるパラメーターは異なっており、それぞれのCRMサービスや音声認識サービスで仕様を公開しています。 |
ポイント |
ダイヤル操作でのIVR操作・コールセンターの振り分けが難しい分岐条件について、音声を用いて着信先を振り分ける事が可能です。 本マニュアルでは、荷物の受付窓口として「送る、集荷、送りたい」などのキーワードで同一コールセンターへ分岐できる設定事例を載せています。 本機能をご利用頂くには、「API連携IVR」、「音声認識IVR」のオプション契約が必要です。 ※BIZTELバージョン 3.3.0以降で利用可能です。 ※外部連携先の基本契約ライセンスの追加・変更等が必要な場合がございます。 |
・本マニュアルはHTML/PHP(PCRE正規表現等)/WebAPIの基礎的な技術知識がある、WEB系開発者様やCRMベンダー様を対象にしております。
目次
※項目名をクリックいただく事で項目が展開され、参照したい手順へ移動できます。
1. 音声認識APIについて
1.1 AmiVoiceのAPI仕様について
AmiVoiceのAPI仕様については、公式ページからご確認ください。
1.2 本マニュアル内でのAPI連携について
本マニュアル内で紹介する事例のAPI連携については以下の通りです。
認証について
AppKeyを用いて認証する為、URLクエリで「u=AppKey」を指定します。
AppKeyの確認方法は、後述「1.3 AppKey確認方法」を参照ください。
※AppKeyとは、Amivoiceが用意している外部アクセス時の認証キーとなります。
接続エンジン
URLクエリで「d=-a-general」を指定します。
音声データ
音声データについては、HTTPマルチパートで送信します。
リクエストヘッダ | Content-Type: multipart/form-data |
---|---|
リクエストボディ | a={VOICE} |
1.3 AppKey確認方法
AppKeyはBIZTELの設定内で必要な情報となりますので、お客様ご契約のAmivoice登録内容をご確認ください。
手順1.AmiVoiceCloudにログインします。
手順2.「マイページ」内、「接続情報」をクリックします。
手順3.「共通接続情報」内、「APPKEY」をご確認ください。
2. API連携IVR(音声認識)の設定例
本項では、以下の事例を元にAmiVoiceを用いたAPI連携IVRの設定例を紹介します。
顧客用番号への着信時、発話内容によって転送先を振り分ける
● イメージ図
● ガイダンス想定
ガイダンスは以下の様なフローで設定します。
音声認識IVR① | ガイダンス | お電話ありがとうございます。ご用件をお話ください。 |
---|---|---|
お客様 |
「荷物を送りたい。」「再配達してほしい」など |
|
ガイダンス(APIレスポンス) |
「集荷希望ですね。」「再配達希望ですね。」 「認識できませんでした。オペレータへお繋ぎ致します。」 |
|
音声認識IVR② | ガイダンス | よろしければ「はい」を、誤りである場合は「いいえ」とお話ください。 |
お客様 | 「はい。」「いいえ。」 | |
ガイダンス(APIレスポンス) |
「オペレータへお繋ぎ致します。少々お待ちください。」 「音声案内の初めに戻ります。」 「認識できませんでした。オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。」 |
2.1 IVRの作成
音声認識連携をご利用頂く為に音声認識用のIVRを作成します。
詳細はマニュアル「2.API連携IVR」をご確認ください。
手順1.BIZTEL管理画面より「コールセンター」>「IVR」をクリックします。
手順2.「新規」をクリックします。
手順3.必要事項を入力し、「保存」をクリックします。
※この際、「API連携を利用する」のチェックは必須となります。登録後の変更は出来ませんのでご注意ください。
手順4.「保存しますか?」と表示後、「OK」をクリックします。
同様の手順で音声認識IVR①~③を作成します。
2.2 ガイダンス設定
本ケースで必要なガイダンスは以下となります。
ガイダンスはアップロードもしくは、音声合成オプションで作成ください。
● 音声認識IVR①への入電時ガイダンス
「お電話ありがとうございます。ご用件をお話ください。」のガイダンスを設定します。
下記事例では「○○運輸電話窓口」IVRの操作ガイダンスにガイダンスを設定します。
● 音声認識IVR①から音声認識IVR②もしくは③への転送後、要件が正しい事を確認するガイダンス
「よろしければ「はい」を、誤りである場合は「いいえ」とお話ください。」のガイダンスを設定します。
本ガイダンスは音声認識IVR①からの転送する音声認識IVRへ設定します。
下記事例では「集荷用確認窓口」IVRの操作ガイダンスにガイダンスを設定します。
2.3 API連携設定
BIZTELとAmiVoiceのAPI連携設定を行います。
※作成した3つの音声認識IVRにて、それぞれ同様の設定を行います。
手順1.作成したIVRの「API連携設定」をクリックします。
手順2.「編集」をクリック後、以下の内容を入力します。
項目 |
入力値 |
---|---|
API連携種別 | マニュアル |
URL | https://acp-api.amivoice.com/v1/recognize?d=-a-general&u=(取得したAppKey) |
メソッド | POST |
リクエストヘッダ | Content-Type: multipart/form-data |
リクエストボディ | a={VOICE} |
タイムアウト時間(秒) | 5 ※任意 |
API連携前ガイダンス | 選択なし ※任意 |
リクエストエラー時の動作 | IVR終了時の着信ルールに従う ※任意 |
受付入力種別 | 音声認識 |
音声入力時間(秒) | 5 ※任意 |
手順3.「保存」をクリックします。
手順4.「保存しますか?」と表示される為、「OK」をクリックします。
設定が反映されている事をご確認ください。
2.4 APIレスポンス設定
AmiVoiceからのAPIレスポンス設定例を紹介します。
※設定内容の詳細は後述しますので、登録方法のみの紹介となります。
手順1.「APIレスポンス設定」をクリックします。
手順2.「新規」をクリックします。
手順3.設定内容を入力し、「保存」をクリックします。
手順4.「保存しますか?」と表示後、「OK」をクリックします。
※レスポンス設定については「優先順位」「音声合成テキスト」の項目が必須となります。
それぞれのIVRごとに下記表を参照し、入力してください。
要件を伺う音声認識IVRのAPIレスポンス設定
本設定は、音声認識IVR①(赤枠内)に行う設定例です。優先順位1~3までそれぞれ作成ください。
優先順位 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|
レスポンスコード | 200 | 200 | 空欄 |
レスポンスパターン |
/(送る|集荷|送りたい)/ |
/(配達|再配達)/ |
空欄 |
変数抽出パターン | 空欄 | 空欄 | 空欄 |
ガイダンス形式 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 |
音声合成テキスト | 集荷希望ですね? | 再配達希望ですね? | 認識できませんでした。オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。 |
選択時の動作 | 転送 | 転送 | 転送 |
転送先 | 集荷用音声認識IVRの内線番号 | 再配達用音声認識IVRの内線番号 | 総合窓口機能のあるコールセンターの内線番号 |
メモ | 500文字以内でご自由に入力ください。 |
集荷希望時の音声認識IVRのAPIレスポンス設定
本設定は、音声認識IVR②(赤枠内)に行う設定例です。優先順位1~3までそれぞれ作成ください。
優先順位 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|
レスポンスコード | 200 | 200 | 空欄 |
レスポンスパターン | /はい/ |
/いいえ/ |
空欄 |
変数抽出パターン | 空欄 | 空欄 | 空欄 |
ガイダンス形式 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 |
音声合成テキスト | オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。 | 音声案内の初めに戻ります。 | 認識できませんでした。オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。 |
選択時の動作 | 転送 | 転送 | 転送 |
転送先 | 集荷用コールセンターの内線番号 | 音声認識IVR①の内線番号 | 総合窓口機能のあるコールセンターの内線番号 |
メモ | 500文字以内でご自由に入力ください。 |
再配達希望時の音声認識IVRのAPIレスポンス設定
本設定は、音声認識IVR③(赤枠内)に行う設定例です。優先順位1~3までそれぞれ作成ください。
優先順位 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|
レスポンスコード | 200 | 200 | 空欄 |
レスポンスパターン | /(送る|集荷|送りたい)/ |
/(配達|再配達)/ |
空欄 |
変数抽出パターン | 空欄 | 空欄 | 空欄 |
ガイダンス形式 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 | リアルタイム音声合成 |
音声合成テキスト | オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。 | 音声案内の初めに戻ります。 | 認識できませんでした。オペレータへお繋ぎします。少々お待ちください。 |
選択時の動作 | 転送 | 転送 | 転送 |
転送先 | 再配達用音声認識IVRの内線番号 | 音声認識IVR①の内線番号 | 総合窓口機能のあるコールセンターの内線番号 |
メモ | 500文字以内でご自由に入力ください。 |
3. 注意事項
音声認識IVRを多段で構築する場合、ガイダンスとAPIレスポンスで流す音声にご注意ください。
● 初めに受電するIVRは初期ガイダンスを設定し、2段目以降は初期ガイダンスを設定しない。
● APIレスポンス設定の音声合成テキストに設定するメッセージを分割する。
※音声認識IVRでは、操作ガイダンスの設定は必須となる為、APIレスポンスの内容を分割して設定してください。
例)
IVR①のレスポンス)要件は〇〇ですね?
IVR②のガイダンス)よろしければ「はい」。誤りであれば「いいえ」とお話ください。
※IVR①のレスポンスで「よろしければ~」の文言を入力すると、IVR②のガイダンス設定が必須にも関わらず、流すべき音声が存在しない状態になります。
● ガイダンスとレスポンスの構成イメージ