目的 |
コールセンターのキュー受付と着信呼の分配方式を登録します。 |
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対象プラン |
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用語 |
待ち呼 ACD |
ポイント |
コールセンターへの着信時動作として、着信したコールセンター業務に所属するエージェントへの分配方法について設定します。 |
目次
1. ACDとは
ACDとは、着信した通話を自動的に管理する機能で、指定したルールに従って呼出しするエージェントを決定する仕組みです。
2. ACDの設定変更方法
コールセンターのACD(着信分配方法)の設定方法を紹介します。
※基本的な操作方法のみとなります。それぞれの項目の詳細は「3. ACDの各項目の説明」を参照ください。
手順1.管理画面にて「コールセンター」>「コールセンター」をクリックします。
手順2.設定変更するコールセンターをクリックします。
手順3.「ACD(着信分配方法)」をクリックします。
手順4.「編集」をクリックし、設定変更が必要な箇所を修正します。
※各設定の詳細は「3. ACDの各項目の説明」を参照ください。
手順5.「保存」をクリックします。
手順6.「保存しますか?」の表示後、「OK」をクリックします。
以上で設定変更完了です。
3. ACDの各項目の説明
3.1 キュー受付・呼出し設定
キュー受付・呼出し設定は、着信時に無条件で待ち呼とするか、エージェントの状態によって待ち呼とするかを設定する項目です。
受付設定 |
無条件で受け付ける 受付可能なエージェントがいない場合は受け付けない |
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並列呼出 |
設定する 設定しない |
3.1.1 受付設定の動作イメージ
「無条件で受け付ける」のイメージ図
エージェントのステータスに関わらず、着信呼を待ち呼として待機させます。
ステータスが"受付可"のエージェントが発生次第、呼出しを開始します。
「受付可能なエージェントがいない場合は受け付けない」の場合
ステータスが"受付可"のエージェントがいない場合、待ち呼にもならず、着信設定内の「応答不能設定」に従い動作します。
※応答不能設定の初期設定はビジー(話中音の後、切断される)の動作になります。
エージェント数が少ない等、空いている場合のみ応対する方針の場合に利用します。
3.1.2 並列呼出の動作イメージ
並列呼出が「設定する」の場合
並列呼出が「設定する」の場合、ステータスが受付可のエージェント数分、順番に着信します。
受付可のエージェントがいなくなった時点での待ち呼は、受付可のエージェントが発生するまで待ち呼として待機します。
並列呼出が「設定しない」の場合
並列呼出が「設定しない」の場合、着信した呼に対して呼出しされたエージェントが応答することで、次の待ち呼を着信させます。
3.2 着信呼分配
着信呼分配はコールセンターに着信した呼をどのようなルールでエージェントを呼び出すかを設定する項目です。
分配方式 | 着信した呼をどのようなルールでエージェントを呼び出すかを選択します。 詳細は「3.2.1 分配方式の説明」を参照ください。 |
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低位エージェントへの分配 |
呼出優先度の高いエージェントへの呼出しが一巡後、呼出優先度の低いエージェントの呼出しを行うかを設定します。 ※分配方式「fewestcalls」「leastrecent」 では設定できませんのでご注意ください。 |
呼出履歴のリセット |
エージェントを呼び出した履歴をリセットする際に設定します。 時間指定によるリセット ボタンクリックによるリセット 設定しない |
リセット時間 | 時間指定によるリセットを行う場合にリセットする時間を設定します。 例)09:00 ~ 18:00 まで稼働するコールセンターの場合、業務終了後の 18:00 ~ 翌営業日の 09:00 までの間で時間を設定します。 |
3.2.1 分配方式の説明
roundrobin (ラウンドロビン) |
受付可のステータスであるエージェントを循環的に呼出す方式です。 初回設定後の呼出し順はシステムによりランダムで決定されます。 |
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● イメージ図
初回設定後の呼出し順が「Aさん」→「Bさん」→「Cさん」と決まった場合、その呼出し順に従いエージェントが呼出しされます。
業務終了後、呼出し履歴をリセットする場合、翌日はランダム生成された順番で呼出しを開始します。
呼出し履歴をリセットしない場合、当日最後に呼出しされたエージェントの次の順番になっている人から呼出しが開始されます。
例)「Bさん」が最後に呼出しされた場合、翌日の業務開始後は「Cさん」から呼出しを開始します。
leastrecent (リーストリーセント) |
受付可であるエージェントの中から待機時間が最も長いエージェントから呼び出す方式です。 ※コールセンターの着信通話が終了したタイミングからの経過時間で集計されますので、"内線通話"、"着信グループの通話"、"発信通話"、"呼出しに応答しなかった場合"でも呼出し順はリセットされませんのでご注意ください。 |
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● イメージ図
通話終了後の待機時間順に着信するため、通話終了から10分経過している「Bさん」が1番始めに呼出しが開始されます。次に通話終了から5分経過している5分経過している「Cさん」、最後に通話終了から1分経過している「Aさん」が呼出しされる動作となります。
※最終対応時間から11日間経過しているエージェントが存在する場合、呼出し優先度の設定に関わらず、該当エージェントが初めに呼出しされます。
※待機時間が同一のエージェントがいる場合は、最初にシステムで決定された呼出し順に従い呼出しを行います。
※コールセンターに新たにエージェントを追加した場合は、時間に関わらず追加したエージェントを1番初めに呼出します。
※「低位エージェントへの分配」は利用不可となります。
fewestcalls (フィエストコールズ) |
fewestcallsは、受付可のエージェントの中からコールセンター着信に応答した回数が最も少ないエージェントを呼出す方式です。 |
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● イメージ図
応答回数の少ない順での呼出しとなるため、応答回数の少ない「Bさん」が呼出しが開始されます。
通話終了後でも「Bさん」の応答回数は 6回 となり、最小であるため次の着信が入ったタイミングでも「Bさん」が呼出しされます。
※複数の着信が入った場合は、応答回数が少ない順で呼出しとなります。
※応答回数が同一のエージェントがいる場合は、最初にシステムで決定された呼出し順に従い呼出しを行います。
※「低位エージェントへの分配」は利用不可となります。
available |
エージェントのステータスが「受付可」である時間が長い順にエージェントを呼出す方式です。 BIZTELバージョン 3.7.0 以降で利用可能です。 |
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● イメージ図
受付可に変更後の経過時間での呼出しとなるため、受付可に変更後から30分経過している「Aさん」から呼出しが開始されます。
※受付可以外のステータスから受付可に変更された時点からカウントが開始されるため、受付可の時間が1番長いエージェントが休憩中から受付可になった場合、受付可の時間がリセットされますのでご注意ください。
※変更後の経過秒数が同一のエージェントがいる場合は、ランダムで呼出しされます。
random (ランダム) |
受付可のエージェントをランダムで呼出す方式です。 |
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● イメージ図
完全にランダムでの呼出しとなるため、受付可の中でどのエージェントが呼出しされるかは不明となります。また、連続して同じエージェントが呼出しされる場合がございます。
3.2.2 低位エージェントへの分配について
「低位エージェントへの分配」を設定した場合、エージェント呼出しが一巡した(誰も応答できなかった)タイミングで、「エージェント呼出優先度」が次に高いエージェントの呼出しに遷移します。
※一般的には「エージェント呼出優先度」と「低位エージェント」への分配を設定するのが望ましい形です。
※待ち呼が発生する等、お客様を待たせてしまう状況が発生する場合は、お客様判断にて随時設定を変更ください。
低位エージェントへの分配の動作イメージ
● 「低位エージェントへの分配」が設定するの場合
低位エージェントへの分配が「設定する」となっている場合、初めにエージェント呼出優先度が1番高いグループ内で呼出しを開始します。誰も応答できずに一巡経過した後、次のエージェント呼出優先度が高いグループの呼出しが開始されます。
呼出し順1 |
Bさんを呼び出したが応答せず。エージェント呼出優先度が同じグループ内の受付可のエージェントを呼び出す。 |
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呼出し順2 |
Cさんを呼び出したが応答せず。エージェント呼出優先度1のグループ内で受付可のエージェントがいない(一巡した)ため、エージェント呼出優先度2のグループへ呼出しを遷移。 |
呼出し順3 |
エージェント呼出し優先度1のエージェントが応答しなかったため、エージェント呼出し優先度2のDさんが呼出しされる。 |
● 「低位エージェントへの分配」が設定しないの場合
低位エージェントへの分配が「設定しない」となっている場合、初めにエージェント呼出優先度が1番高いグループ内で呼出しを開始します。誰も応答できずに一巡経過した後、同じエージェント呼出優先度内で再度呼出しが開始されます。
次のエージェント呼出し優先度に着信が遷移する場合は、エージェント呼出し優先度1のエージェント全員が受付可以外のステータスである場合のみ着信が入ります。
呼出し順1 |
Bさんを呼び出したが応答せず。エージェント呼出優先度が同じグループ内の受付可のエージェントを呼び出す。 |
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呼出し順2 |
Cさんを呼び出したが応答せず。エージェント呼出優先度1のグループ内で受付可のエージェントがいない(一巡した)ため、エージェント呼出優先度2のグループへ呼出しを遷移。 |
呼出し順3 |
エージェント呼出し優先度1のエージェントが応答しなかったため、エージェント呼出し優先度2のDさんが呼出しされる。 |
低位エージェントへの分配を設定しないケース
- 新人に集中的に電話応対させ、経験を積ませたい。
- 業務難易度で電話応答するエージェントを分けている
- 複数の窓口があり、どの窓口にも最低限対応できるエージェントを残したい。
低位エージェントへの分配を利用する場合の注意事項
「fewestcalls」及び「leastrecent」では、低位エージェントへの分配を設定しても動作しませんのでご注意ください。
BIZTELバージョン 3.2.20 未満の場合
「fewestcalls」及び「leastrecent」を選択した場合、「低位エージェントへの分配」は設定可能ですが、動作しませんので OFF で設定をお願いします。
BIZTELバージョン 3.2.20 以上の場合
「fewestcalls」及び「leastrecent」を選択した場合、低位エージェントへの分配の項目は非表示となります。
3.3 呼出しタイムアウト
呼出しタイムアウトは、コールセンターに着信した呼を何秒間エージェントを呼出しするかを設定する項目です。
タイムアウト判定(秒) |
エージェントを何秒間呼出しするかを設定します。 エージェントが着信に応答できない場合、対応不可と判定し次のエージェントへ呼出しを遷移させます。 |
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タイムアウト時のステータス |
タイムアウト判定(秒)で設定した呼出しの時間を経過した場合のエージェントステータスを設定します。 何もしない 自動的に離席中にする |
リトライタイム |
タイムアウトされた通話に対して、再度エージェントを呼び出すまでの時間(1~60秒)を設定します。 |
● イメージ図
タイムアウト判定(秒)を 10秒、リトライタイムを 3秒、タイムアウト時のステータスは「自動的に離席中にする」の場合、以下の様な動作となります。
①着信 | コールセンターに着信が入り、Aさんが呼出し対象となっています。 |
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②10秒間呼出し | タイムアウト判定(秒)の設定に従い、10秒間 Aさんを呼出します。 |
③3秒間待機 | 10秒間 Aさんが応答しなかった為、リトライタイムに設定した 3秒 を挟んでから次のエージェントを呼び出しを開始します。 |
④ステータス変更 | タイムアウト時のステータスは「自動的に離席中にする」となっている為、応答できなかったAさんのステータスが離席中に自動的に変更されます。 |
⑤呼出し対象の変更 | Aさんが10秒間、応答できなかったため、リトライタイム(3秒)を挟んだ後、Bさんが呼出しされます。 |
3.4 終話
※BIZTELバージョン 3.10.0以降、本設定は「基本情報」タブへ移動しています。
バージョン 3.10.0以降をご利用のお客様は、「1.コールセンターの新規作成」を参照ください。
終話は、通話終了後の動作を設定する項目です。
終話後のステータス |
通話終了後のステータスを設定します。 何もしない 自動的に後作業にする |
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ラップアップタイム(秒) | 終話後のステータスが何もしないに設定されている場合、コールセンターの通話終了後に次の着信が入らない秒数(0 ~ 300秒)を設定します。 |
● 終話後のステータスを「自動的に後作業にする」を設定した場合のイメージ図
● ラップアップタイムのイメージ図