目的 |
SalesforceとBIZTELのCRM連携(CTI)機能として、着信ポップアップの設定や、履歴・録音ファイルの連携設定を行います。 |
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対象プラン | ビジネスフォン コールセンター |
用語 |
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ポイント |
ここではBIZTELソフトフォンの「CTI機能」を利用して、着信時に発信番号や着信番号からSalesforceと自動で連携を行い、オペレータ応対業務を円滑に進められる機能の設定を説明していきます。 ■ポイント① ■ポイント② 尚、OpenCTIをご利用される場合は事前にOpenCTIオプションのお申込みが必要となります。 |
目次
1. ご利用中のBIZTELバージョンの確認方法
本マニュアルでは、BIZTELバージョン 3.2.X 以降を対象としています。
現在のBIZTELサーバのバージョン確認はBIZTEL管理画面より「システム設定」>「ライセンス設定」>「バージョン」を参照ください。
※下図の場合、BIZTELサーバのバージョンは「3.4.23」になります。
2. Salesforceに必要な設定
Salesforceの画面イメージはご契約ライセンスやお客様のカスタマイズによって、文字表現や設定レイアウトなどが実際の画面と異なる場合がございます。
その際はお客様内のシステム担当者、もしくはSalesforce.com社へお問い合わせください。
2.1 利用可能なSalesforceのエディション
BIZTELソフトフォンの「CTI機能」を利用してSalesforce連携を行う場合、各種ライセンス/エディションでご利用いただけます。
※「CTI機能」はオプション契約が必要です。
但し、お客様のライセンス契約やお客様のオブジェクト設定によっては正しく動作しない場合もございますので、事前にご担当者様もしくはSalesforce.com社にご確認ください。
対象エディション
・Enterprise Edition
・Unlimited Edition
・Developer Edition
また、ServiceCloudライセンスでSalesforce連携を行う場合、「OpenCTI」機能による連携となりますので、「1.OpenCTIの設定」を参照ください。
Salesforceの30日間無料トライアルは、ライセンス制限によりご利用できませんのでご注意ください。
Developer Editionに関しては、ユーザ数の制限(ユーザ数2)がありますが、機能性については30日間無料トライアルと差異無くお試し頂けます。
2.2 所属するプロファイルについて
Salesforceアカウントの所属するプロファイル上で「APIの有効化」にチェックが入っていない場合、ログインする事ができませんので、有効化の設定を行ってください。
手順1.画面右上「設定」をクリック。
手順2.「ユーザ」>「プロファイル」をクリック。
手順3.「システム管理者」をクリックし、システム管理者権限内の「APIの有効化」にチェックが入っている事を確認。
※チェックが入っていない場合は、チェックを入れてください。
2.3 ネットワークアクセスの設定
Salesforceのネットワークアクセス設定を行う場合、BIZTELソフトフォンとCTI連携を行う際にセキュリティトークンの入力を不要とします。
手順1.画面右上「設定」をクリック。
手順2.「セキュリティ」>「ネットワークアクセス」をクリック。
手順3.「新規」をクリック。
手順4.アクセス許可するIPアドレスの範囲を入力し、「保存」をクリック。
※許可するIPアドレスが不明な場合は、お客様内のシステム担当者等の管理者へご確認ください。
2.4 セキュリティトークンについて
複数の拠点運用などアクセスする場所が不特定で接続元ネットワークを登録できない場合は、「セキュリティトークン」をパスワードの後部に付与することでネットワーク制限なくアクセスすることが可能です。
手順1.画面右上プロファイル内の「設定」をクリック。
手順2.「私の個人情報」>「私のセキュリティトークンのリセット」をクリック。
手順3.セキュリティトークンのリセットをクリックすると、操作しているアカウントのメールアドレス宛にセキュリティトークンが送信されます。
受信したセキュリティトークンは、ログイン時に「パスワード + セキュリティトークン」の形式で入力します。
3. ソフトフォン(CTI機能)の設定
ソフトフォンのCTI機能を使用してSalesforceと連携します。
3.1 基本設定について
手順1.ソフトフォン上の「設定」をクリック。
手順2.「CTI設定」>「基本設定」をクリックし、連携対象とする電話番号にチェックを入れます。
※その他の設定箇所は以下表を参考に必要事項を設定ください。
CTI連携を行う電話端末 | CTI連携を行う電話端末の内線番号が表示されます。 |
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CTI連携する電話番号をチェックしてください |
CTI連携を行う電話番号をチェックします。 選択した電話番号に着信すると着信ポップアップの設定内容に従い、ポップアップが表示されます。 「全てチェックする」をクリックすることで全番号のチェック・チェック解除が可能です。 ※後から追加された電話番号等は自動でチェックされませんので、随時確認ください。 |
画面サイズ | 着信ポップアップの画面サイズを小・大・表示しないから選択します。 |
通話・切断ボタンを表示する |
着信ポップアップ上に通話ボタン・切断ボタンを表示します。 チェックを外す事で着信ポップアップ上から通話ボタン・切断ボタンが非表示になります。 |
経路表示機能を有効にする |
IVR等を経由した場合の着信経路を表示します。 |
表示時間 | 着信ポップアップの表示時間を設定します。 1 ~ 300秒で設定可能です。 |
CTI連携時に電話番号をクリップボードにコピーする | 着信したタイミングで電話番号をクリックボードにコピーします。 |
非通知時の表示名 | 非通知着信時、着信ポップアップの着信番号に表示する文字列を指定します。 Salesforce連携時は、設定された内容でSalesforceに検索リクエストします。 |
セッション維持時間(分) | |
連携タイムアウト時間(秒) |
各イベントのリクエスト処理に対するタイムアウト時間を指定します。 ※指定した秒数で連携先から応答がない場合は処理を中断します。 |
着信ポップアップの例
画像左からサイズ:小、サイズ:大となります。
着信経路表示の例
ご利用バージョンにより表示内容が異なりなす。以下を参照ください。
画像左 :BIZTELバージョン 3.3.20 の着信経路表示例
画像中央:BIZTELバージョン 3.4.X の着信経路表示例
画像右 :BIZTELバージョン 3.5.0 以降の着信経路表示例(着信順が追加)
着信ポップアップと着信経路の位置関係
● BIZTELバージョン 3.4.X まで
着信ポップアップが右側、着信経路表示が左側に表示されます(横並びの表示となります)
● BIZTELバージョン 3.5.0 以降
着信ポップアップが下側、着信表示が上側に表示されます(縦並びの表示となります)
3.2 CRM連携の設定について
手順1.「CTI設定」>「CRM連携」をクリックし、「Salesforceと連携する」にチェックを入れます。
※下記表を参考に必要事項を設定ください。
内線着信時はCRMの検索を行わない | 内線着信時、CRMの検索を行わない場合はチェックします。 |
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Salesforceと連携する | Salesforceと連携する場合にチェックを入れます。 |
ログインID | Salesforceへのログインに使用するユーザIDを入力します。 |
サンドボックス環境にログインする | Salesforceのサンドボックス環境にログインする場合にチェックします。 |
検索対象タブ |
顧客検索の対象となるSalesforceのオブジェクトを指定します。 ※検索対象タブを全て削除して「OK」ボタンクリック後、検索対象が初期設定に戻ります。 |
タブ |
検索対象となるSalesforceタブ名を入力します。 |
タブコード |
検索対象となるSalesforceタブコードを入力します。 |
オブジェクト名 |
検索対象となるSalesforceオブジェクト名を入力します。 |
名前 |
着信ポップアップダイアログの名称に表示するSalesforceオブジェクトの参照名を入力します。 |
関連情報 |
関連情報となるSalesforceオブジェクトの参照名を入力します。 |
検索タイミング |
Salesforceを参照し、検索結果をブラウザ表示するタイミングを指定します。 着信通知ウィンドウクリック時 着信ポップアップダイアログの「通話」ボタンクリックをして、Salesforce検索結果をブラウザ表示します。 着信時 表示しない |
標準的なSalesforceの検索設定は以上になります。 |
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検索結果がない時の 画面ポップアップページ |
該当データが存在しない場合に開く転送先を入力します。 ※BIZTELバージョン 3.4.X までは「検索結果がない時の転送先」と表示されます。 |
検索結果がない時の |
Salesforceに電話番号検索を行った際、該当する電話番号が1件も存在しなかった場合、本項目で指定した文字列を{NAME}変数に格納します。 ※空白を指定することはできません。 ※ポップアップ画面に表示される文字列「登録されていません」を変更することはできません。 ※BIZTELバージョン 3.4.X までは「検索結果がない時の{NAME}パラメータ」と表示されます。 |
検索結果が複数ある時の 着信通知(名前) |
Salesforceに電話番号検索を行った際、該当する電話番号が複数存在した場合、本項目で指定した文字列を{NAME}変数に格納します。 ※空白を指定することはできません。 ※BIZTELバージョン 3.4.X までは「複数登録時の{NAME}パラメータ」と表示されます。 |
その他CRMと連携する |
Salesforce以外のCRMと連携する場合にチェックを入れます。 項目の詳細は「2.CTI設定-その他CRM連携(BIZTELバージョン 3.2以降)」を参照ください。 |
認証アクセス | |
認証レスポンスフォーマット | |
検索アクセス | |
検索レスポンスフォーマット |
本項目まで設定完了後、ソフトフォンが再起動されます。
Salesforceへのログイン画面が表示されますので、Salesforceのユーザ名・パスワードを入力してください。
※入力後にパスワードの再設定を促すエラーが表示される場合は、Salesforceにてパスワード更新の上、再度ログインしてください。
タブコードの確認方法
Salesforceのタブをクリックすると、ブラウザのアドレスバーにタブコードを含んだURLが表示されます。
Salesforce Classic、Salesforce Lightningで参照箇所が異なります。
● Salesforce Classicの場合
URL内の「/」で区切られた後ろから2番目の項目の3桁の英数字(赤字部分)がタブコードです。
例)https://na5.salesforce.com/a00/o
● Salesforce Lghtningの場合
URL内のレコードIDの先頭3文字(赤字部分)がタブコードです。
例)https://〇〇〇〇.lightning.force.com/lightning/r/CaseNew__c/a0P1000000doNUBEA2/view
オブジェクトの確認方法
手順1.画面右上「設定」をクリック。
手順2.「オブジェクトおよび項目」>「オブジェクトマネージャ」をクリック。
手順3.設定対象の「API参照名」をご確認ください。
※表示ラベルクリック後の画面でもAPI参照名を確認可能です。
※API参照名がオブジェクト名に該当します。
※カスタムオブジェクト名には末尾に「API参照名__c」のように「__c」が必ず付与されています。
3.3 動作設定について
「動作設定」の項目は、Salesforce連携には基本不要ですが、必要に応じて設定ください。
利用例)Salesforceへ検索した結果を別のCRMにも連携したい場合等
アクセス方法
HTTP GET | 標準ブラウザでGETパラメータを送信します。 ※ブラウザが起動します。 |
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HTTP GET内部処理 | 標準ブラウザでGETパラメータを送信します。 ※ブラウザが起動しません。 |
HTTP POST | 標準ブラウザでPOSTパラメータを送信します。 ※ブラウザが起動します。 |
HTTP POST内部処理 | 標準ブラウザでPOSTパラメータを送信します。 ※ブラウザが起動しません。 |
OSコマンド |
Windowsのスクリプトや実行ファイルを呼びだします。 例)C:\Program Files にあるsample.exeを起動する場合 例)C:\Program Files にあるsample.exeに引数{TEL}、{CALLED} を渡して起動する場合、 |
アクセス設定
着信時のアクセス設定 | |
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クリック時アクセス | 着信ポップアップをクリックしたタイミングで参照します。 |
着信時アクセス | ソフトフォンに着信したタイミングで参照します。 |
応答時アクセス | ソフトフォンに着信し、応答したタイミングで参照します。 |
応答時アクセス実行までの待機時間(秒) | 応答時アクセスを実行するまでの待機時間を指定します。 |
切断時アクセス | 自分が着信者の場合かつソフトフォンで通話を切断したタイミングで参照します。 |
応答したときのみ切断時アクセスを実行する | 切断時アクセスの実行を自分が着信に応答した場合だけに限定する場合にチェックします。 |
発信時のアクセス設定 | |
発信時アクセス | ソフトフォンで発信したタイミングで参照します。 |
発信応答時アクセス | ソフトフォンで発信し、発信先が応答したタイミングで参照します。 |
発信切断時アクセス | 自分が発信者の場合かつソフトフォンで通話を切断したタイミングで参照します。 |
応答したときのみ切断時アクセスを実行する | 発信先の応答に関わらず発信切断時に外部システムを動作させたい場合はチェックします。 |
転送時アクセス設定 | |
転送時アクセス | 自分が発信者の場合かつソフトフォンで転送したタイミングで参照します。 |
転送応答時アクセス | 自分が発信者の場合かつソフトフォンで転送し、相手が応答したタイミングで参照します。 |
転送完了時アクセス | 自分が発信者の場合かつソフトフォンで転送し、転送が完了したタイミングで参照します。 |
転送切断時アクセス |
自分が発信者の場合かつソフトフォンで転送し、転送通話が終了したタイミングで参照します。 以下パターンの場合に動作します。 |
応答した時のみ転送アクセスを実行する | 発信先の応答に関わらず転送切断時に外部システムを動作させたい場合は✔を入れます。 |
4. 利用可能なパラメータ・関数
以下のパラメータ、関数が利用可能です。
4.1 利用可能なパラメータ
CRMへ連携可能なパラメータ | |
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{TEL} |
着信時:発信元の電話番号が展開されます。 |
{TELNAME} | 発信者名(共有電話帳・端末電話帳から取得) |
{CALLED} | 着信時:発信元が発信先に指定した番号が展開される 発信時:発信先の番号が展開される |
{CALLEDNAME} | 着信者名(共有電話帳・端末電話帳から取得) |
{ID} | 通話のリクエストIDを展開します。 |
{SVADDR} | サーバアドレス(https://{BIZTELサーバIP}:8000)を展開します。 |
{AID} | アカウントを展開します。 |
{APW} | アカウントパスワードを展開します。 ※アカウントがエージェント設定を「利用する」になっている場合のみ。 |
{EXT} |
サインイン端末(アカウント>エージェント>サインイン端末)もしくは、 ※どちらも登録されている場合はサインイン端末が優先されます。 |
{SFID} | Salesforce連携時のオブジェクトIDを展開します。 |
{SFSID} | Salesforce連携時のセッションIDを展開します。 |
{SFAPI} | Salesforce連携時のAPIサーバ名を展開します。 |
{DATE-YYYY} | 年(4桁)を展開します。 |
{DATE-MM} | 月(2桁)を展開します。 |
{DATE-DD} | 日(2桁)を展開します。 |
{DATE-HH} | 時(2桁)を展開します。 |
{DATE-II} | 分(2桁)を展開します。 |
{DATE-SS} | 秒(2桁)を展開します。 |
{BUSINESS} | 業務ラベルの名称を展開します。 ※BIZTELバージョン 3.3.20以降で利用可能です。 ※詳細は「1.業務ラベル」を参照ください。 |
CRMから返却された値を格納するパラメータ |
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{COMPANY} | 会社名(Salesforce:関連情報から取得)を格納します。 |
{NAME} | 名前(Salesforce:名前から取得) |
{EXT_ID} | 任意コード(任意の結果を保存する 例:外部CRMのプライマリキー等) ・Salesforce連携:利用不可。 ・その他CRM連携:検索アクセスで解決します。 (例:OSコマンドからVBSやPHP等を実行する事で解決する) |
{ARG1}~{ARG9} | 任意コード(任意の結果を保存する 例:外部CRMのプライマリキー等) ・Salesforce連携:利用不可 ・その他CRM連携:検索アクセスで解決します。 (例:OSコマンドからVBSやPHP等を実行する事で解決する) |
4.2 利用可能な関数
MD5() |
()内の文字列をMD5でハッシュ化し、大文字出力します。 |
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SHA256() | ()内の文字列をSHA256でハッシュ化し、大文字出力します。 例)MD5(abc) → BA7816BF8F01CFEA414140DE5DAE2223B00361A396177A9CB410FF61F20015AD |
LOWERCASE() | ()内の文字列を小文字にします。 |
UPPERCASE() | ()内の文字列を大文字にします。 |
5. 簡単な設定例
Salesforceにて、着信時に発信元電話番号を顧客情報から検索して画面表示する設定例を紹介します。
手順1.ソフトフォンの「設定」をクリック。
手順2.「CTI設定」>「基本設定」にて、連携対象の電話番号をチェック。
手順3.「CTI設定」>「CRM設定」にて以下の項目を設定し、OKをクリック。
・「Salesforceと連携する」にチェック。
・「ログインID」にソフトフォン利用者のSalesforceアカウントを入力。
・「検索タイミング」を「着信時」にチェック。
以上で設定完了です。
本設定では、着信時に着信ポップアップ及びSalesforceの顧客検索結果が表示されます。